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腱炎、捻挫、筋損傷

私たちの身体は、75兆個にも及ぶ細胞と「結合組織」と呼ばれる保護マトリックスにより構成されている、驚くべき生体組織です。

結合組織は、足の指先から脳にいたるまで、身体のあらゆる部分を繋ぐことで、身体の構造を維持する役割を果たしている他、重要な役割を担う内臓をサポートし、体液の運搬も可能にしています。また、靭帯や腱は、結合組織によって構成されています。

靭帯と腱は同じような成分から構成されていますが、異なる点がいくつかあります。まず、靭帯は骨と骨を繋いで動きを可能にしているのに対し、腱は骨と筋肉を繋いで動きを可能にしています。次に、靭帯は、より頑丈に作られており、また損傷時には治癒しづらいという特徴があります。一方、腱には弾力性があり、筋肉の動きに伴い伸縮します。

腱は、筋骨格系の一部を構成する重要な結合組織の1つであり、身体のほぼ全ての動作を補助する役割を担っています。腱は、弾性のある成分で構成されており頑丈な結合構造を備えていますが、無理に引っ張ると損傷することもあり、損傷時には痛みや炎症反応を伴います。引き伸ばされる程度にもよりますが、筋肉や骨から完全に断裂されてしまうこともあります。

腱炎とは、文字通り、腱に炎症が発生する状態を示し、肘関節炎の「テニス肘」などの症状が良く知られています。腱炎は、体内の腱の全てに発生する可能性があり、様々な用語が付けられています。特に、日常生活における動作で頻繁に使用する腱に発生するケースが多く見受けられます。

  • 肘の腱鞘炎(テニス肘またはゴルフ肘):肘の内側または外側の炎症と痛み
  • アキレス腱炎:かかとの上の炎症と痛み
  • 内転筋腱炎:鼠蹊部(そけいぶ)の炎症と痛み
  • 膝蓋腱炎:膝のすぐ下の炎症と痛み
  • 肩回旋筋腱板炎:肩部の炎症と痛み

捻挫と筋損傷

「捻挫」とは靭帯に発生する損傷です。靱帯は硬い組織ですが、少しながら伸縮性があります。しかし、許容範囲以上に引っ張られると損傷し、その状態が「捻挫」です。手首や足首などは、筋肉と骨の結合よりも、靱帯と骨の結合の方が複雑な構成になっており、捻挫し易い部位です。特に、足の関節部は捻挫が発生しやすく、骨折よりも深刻な痛みをともない、治癒には長期間を要すると言われています。

捻挫の主な症状:

  • 関節が動かない
  • 痛みと硬直
  • ほてりと炎症
  • 腫れ
  • 患部に血液が集まることによる肌色の変色

足首を最も捻挫しやすいのは、転倒時です。治癒に必要とされる期間は、伸長や損傷の程度によって異なります。さらに、捻挫した後にすぐに治療を開始せず、患部が完治しなかった場合には、捻挫が再度発生する可能性が高まります。この状態は、足首の慢性的な弱体化に繋がることもあります。

「筋損傷」とは筋肉の断裂を指し、「肉離れ」とも呼ばれています。これは、筋肉に許容範囲を超える負荷がかかった際に、誰にでも発生する可能性があります。特に、運動を行う人は筋肉を毎日使うため、より高い発症リスクを抱えています。しかし、筋肉を使わない状態も、筋肉が弱まり、捻挫に繋がることがあるのです。たとえば、日常的に長時間座ったままの生活を送っている人が、突然筋肉を使うような動きをすると、その動きに身体が対応できず、筋損傷に繋がることがあります。筋損傷の程度は幅広く、微小の断裂から腱自体の断裂までが含まれます。

筋損傷の主な症状:

  • 痛み
  • 炎症
  • 筋肉の硬直または動作時の痛み
  • 腫れ
  • あざ

筋損傷のうち、よく知られているのは、むち打ち症です。むち打ち症の原因となる、身体が前方に投げ出されるような動きにより、筋肉が無理に引っ張られ、断裂してしまう場合もあります。また、「むち打ち」という名称に示される通り、この症状は自動車の追突事故以外の様々な要因によっても引き起こされる可能性があり、多くの場合、治療には長期間を要します。むち打ち症は、軽微に見えても、深刻な損傷が生じている可能性があるので、迅速に医師の診察を受けることをお勧めします。

筋損傷が発生した場合には、応急処置として次の4点を実行しましょう。

  • 安静:痛む部分を動かさないようにする
  • 冷却:痛みや腫れを感じる場所を氷で冷やす
  • 圧迫:包帯や手で腫れている場所を軽く押さえる
  • 挙上:患部を心臓より高い位置に上げておく

炎症と腫れは、損傷に対する身体の反応です。身体は、患部の血流を促進することで治癒しようとします。これは身体にとっては良いことなのですが、過剰な腫れは身体にダメージを与える可能性があります。腫れを抑えるには、患部を氷で冷やしたり、軽く押さえたりするのが効果的です。

原因

硬い組織である腱が、保護機能を果たすために弾力性をも維持するには、十分な量の血液が供給され、伸縮できる状態にある必要があります。通常、腱損傷は、関節の過剰使用、腱の過剰伸長、加齢、負傷などが原因で発生します。特に、いきなり身体を動かそうとして、腱を損傷してしまうことがよくあります。また、加齢に伴い発生する腱炎は、腱を構成する成分に十分に栄養が行き渡らず、弾力性が失われることで発生します。

日常生活で繰り返し行っている行動が原因で、腱炎が発生する場合もあります。たとえば、歯科医のように小さな治療器具を使用する動作や、テニスをする人がラケットの持ち手を掴んで腕をひねる動作などが挙げられます。また、足首捻挫などの場合、靱帯損傷に伴う炎症が引き起こされる可能性もあります。

治療

腱炎の兆候が現れた際には、日常生活において、原因となっている活動を控えることが大切です。これによって、身体は断裂部分を治癒できます。この段階を経た後、動きが可能になり、身体が回復し始めます。しかし、深刻な症状や損傷が見られる場合には、医師に相談しましょう。

身体が治癒の過程を経て完治し、可動性を完全に取り戻した後には、理学療法やマッサージ療法などの手技療法を取り入れると良いでしょう。これらは、形成された瘢痕組織を分割し、微小循環を高め、身体の可動性を促進するのに役立ちます。

微小循環は、身体に必要不可欠な栄養素と酸素を結合組織に運ぶ役割を担っています。血液循環を理想的な状態に保つことで、腱の保護機能と弾力性の維持が可能になります。加齢や疾患が原因で血管が塞がれると、必要な栄養素や酸素の欠乏に繋がる可能性があります。循環器系を健康に維持することは、多くの疾患の予防に繋がるのです。

さらに、結合組織の円滑性を保つため、水分を適切に補給することも大切です。ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE、セレン、亜鉛を含む高品質のマルチビタミン剤の摂取も予防に効果的です。単に健康を維持するだけでなく、身体が最高の状態で機能するために必要な量の栄養を摂取している人は、ほとんどいないのが事実です。このため、著名な医療専門家の多くが、高品質なマルチビタミンを日常の生活に取り入れるよう推奨しています。

まとめ

腱炎は、腱の損傷や断裂による痛みと炎症を伴います。この症状は、外傷、腱に負担をかけるような動作、加齢などにより発生することがあります。

腱と靱帯は、身体の動きを可能にし、保護する役割があるという点において類似しています。しかし、腱は靱帯と少し異なる分子で構成されており、弾力性があります。腱に繰り返し負担をかけると痛みや断裂が生じ、その後、炎症が発生する可能性があります。最も発症しやすい腱炎は、肘の外側に痛みを生じる「テニス肘」です。このような損傷が発生した場合には、日常生活で繰り返し行っている動作をやめ、患部を回復させるようにしましょう。

捻挫や筋損傷が発生した場合には、応急治療として「安静・冷却・圧迫・挙上」の4つを実行しましょう。捻挫を防ぐには、水分を適切に補給する、運動の前後にストレッチを行う、循環器系の健康を維持する、高品質のマルチビタミン剤を摂取するなどが必要です。

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姿勢改善のコツ

  • 1.猫背にならないように気をつけましょう。胸を張り、あごを引いて、うつむかず、常に良い姿勢を維持することを意識しながら行動しましょう。

  • 2.頭を糸で天井に向かって引っ張られているイメージを持つことにより、正しい姿勢が作りやすくなります。

  • 3.長時間座って仕事をする方は、時々立ち上がり、ストレッチをしたり、手足を振りましょう。

  • 4.体幹トレーニングを日課として取り入れましょう。体幹を鍛えることで、正しい姿勢を維持しやすくなります。

  • 5.人間工学設計の枕や固めのマットレスは、寝ている間にも良い姿勢を保つ上で役立ちます。

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