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季節性情動障害

日光は、私たちの身体にとって重要な役割を果たしています。日光を浴びることで、身体は栄養素を生成するだけではなく、ホルモン分泌が促進されて体内時計をリセットしているのです。

人によっては、季節の移り変わりの時期の日照時間の変化による影響を受け、気分が変動しやすい場合があります。気分障害の1つである「季節性情動障害」を発症する人もいます。この障害は一般に「冬期うつ病」と呼ばれていますが、夏にこのような障害が現れる人もいます。季節性情動障害はうつ病に区分されており、症状として現れる精神の弱体化に多くの人が悩まされています。場合によっては、双極性障害など、より深刻な症状に発展する可能性もあります。

米国では、全人口の6.4%が季節性情動障害を発症しており、14.3%が亜症候群性の季節性情動障害を発症しています。このような脳機能障害は、季節の変わり目に発生する気分の変化に関連して発見されました。症例としては、冬季に北方地域を旅行したある女性が、旅行中に気分の落ち込みを経験したが、温かく、青空が広がる場所に旅行した際には、その症状が和らげられたというケースなどが挙げられます。

原因

季節性情動障害には様々な生理的要因があります。冬期間は日照時間が短くなり、外で過ごす時間も少なくなってホルモンの分泌量が変化します。ホルモンは体内の化学反応に大きく関与しているため、その量の変化は身体全体に影響を及ぼします。たとえば、ホルモンは1日の生体リズムである「概日リズム」(サーカディアン・リズム)を司っています。概日リズムとは、体内時計によって約1日の周期を管理する生物的な作用です。多くの方は、ご自身が「朝型」か「夜型」かをご存知ではないかと思います。一般的に、「朝型」か「夜型」かは、早朝または夕方のどちらの時間に頭が冴えているかにより区分され、個人の概日リズムによって決定されます。日光に当たる時間が変化し、概日リズムに乱れが生じると、季節性情動障害が発症する可能性があります。

松果体から分泌されるメラトニンというホルモンがあります。このホルモンは、日中の光に反応し、就寝時間が近づくと、体内時計に働きかけることにより自然な眠りを誘う作用があります。研究結果によると、日光に長時間(10時間以上)当った被験者は、メラトニン分泌量が低減され、就寝時間が遅くなるとともに、起床時間が早まったと報告されています。

また、重要な役割を果たしているもう1つのホルモンとしてセロトニンが挙げられます。セロトニンは、日光に当たることにより分泌量が増え、幸せな感情を起こすことで知られています。冬期は日照時間が減るので、体内のセロトニン分泌量が低減することがあります。

メイヨー・クリニックによると、冬季の季節性情動障害には次のような症状が見られます。

  • うつ病
  • 絶望感
  • 不安感
  • エネルギーの喪失
  • 引きこもり
  • 寝過ぎ
  • 以前楽しんでいた活動への興味の喪失
  • 食欲の変化(特に、炭水化物を豊富に含む食物を好むようになる)
  • 体重の増加
  • 集中力の喪失、情報処理能力の低下

また、同クリニックによると、夏季の季節性情動障害には次のような症状が見られます。

  • 不安感
  • 不眠
  • 過敏
  • 動揺
  • 体重の減少
  • 食欲不振
  • 性欲の増加

季節性情動障害の症状は、多くの場合、光療法とサプリメント剤により簡単に軽減することが可能です。しかし、自殺願望、食欲の変化、意欲の低下、精神の明晰さの低下、薬物乱用が見られるなど、深刻な症状が発現している場合には、かかりつけの医師の診断を受けるようにしましょう。この疾患を発症している人の20%が、双極性うつ病を発症する可能性があると言われています。

季節性情動障害を引き起こすリスク因子の1つは遺伝です。そのため、季節性情動障害を発症している人は、家族にも羅患者がいる場合が多く見受けられます。さらに、曇りの日や雨の日が多い北方地域に居住する人達は、このような環境がリスク因子となり、発症リスクが高まる可能性があります。

治療法

軽い季節性情動障害を発症している人には、比較的簡単に実施可能な治療方法があります。

光療法は、身体に自然光または人工的な光を当てる治療方法です。この治療は、メラトニンとセロトニンの分泌量を増加し、ホルモンレベルの調整を補助します。また、日照時間内の野外での活動時間を増やすように心掛け、身体が自然光に当たる時間を増やすことも有用です。

仕事の都合や天候条件により、実施可能でない場合には、季節性情動障害の治療に特化した製品を購入してみましょう。これらの製品は、小さな箱の中に入った全波長の電球を灯すことにより、自然光に当たるのと似たような生化学反応を起こします。

運動には、気分を高める効果があり、抗不安や抗うつの効果もあります。晴れた日の野外での運動は、更なる効果を期待できます。

ホルモンのバランスが崩れている人は、サプリメント剤の摂取が効果的です。メラトニンとセロトニンは、概日リズムを整えることにより、肯定的な気分を高める役割を果たします。

まとめ

「季節性情動障害」は、近年発見された気分障害の1つです。この障害は、冬季または夏季に季節的なうつ症状を引き起こすことで知られています。個人のリスク因子に、その他の因子が加わることにより、症状が引き起こされる可能性があります。

また、遺伝子、ホルモン、曇りや雨の日が多い環境や、冬が長い地域の居住が原因で症状が発症することもあります。季節性情動障害を発症している人は、気分が変動しやすい季節を認識し、ライフスタイルに合った治療法を取り入れるようにしてみましょう。

一般的な自然療法には、光療法、サプリメント剤、運動などがあります。季節性情動障害は、うつ病と双極性うつ病の下位分類に位置しているため、万が一、自殺願望などの深刻な症状が見られる場合には、即座にかかりつけの医師の診断を受けてください。季節性情動障害の羅患者の20%の人が、双極性うつ病を発症すると言われています。

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  • 1.猫背にならないように気をつけましょう。胸を張り、あごを引いて、うつむかず、常に良い姿勢を維持することを意識しながら行動しましょう。

  • 2.頭を糸で天井に向かって引っ張られているイメージを持つことにより、正しい姿勢が作りやすくなります。

  • 3.長時間座って仕事をする方は、時々立ち上がり、ストレッチをしたり、手足を振りましょう。

  • 4.体幹トレーニングを日課として取り入れましょう。体幹を鍛えることで、正しい姿勢を維持しやすくなります。

  • 5.人間工学設計の枕や固めのマットレスは、寝ている間にも良い姿勢を保つ上で役立ちます。

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