アンチエイジング栄養素
摂取できる栄養素が3種類のみに限定されるとしたら、どの栄養素を選ぶべきでしょうか。
私はこれまでに、16冊の本を出版し、全米各地で講演を行ない、アメリカの由緒ある自然療法医学学校の学部長兼医務部長を務めさせていただく機会に恵まれました。私はこの経験を通じて、患者さんに摂取を勧めたい栄養素トップ3を見出しました。いずれも特筆に値する「3大」栄養素と言えます。
私の選んだトップ3は、身体に欠かせない栄養素であり、体内で生涯にわたって生成され続けます。しかし、身体が老化するにつれて、生成能力が著しく低下する場合があるのです。
「3大」アンチエイジング栄養素は、以下の通りです:
コエンザイムQ10
リポ酸
ヒアルロン酸
コエンザイムQ10は、「ユビキノン」とも呼ばれており、50~100兆個の細胞から成る身体が必要とするエネルギーを生産するために不可欠な物質です。コエンザイムQ10の不足 は、エネルギーの生産効率を低下させ、疲労感を引き起こします。
また、コエンザイムQ10は抗酸化物質でもあるため、活性酸素がもたらす老化やDNAの損傷を抑制し、免疫機能をサポートしてくれます。
心臓は1日に平均10万回鼓動しますが、その一回一回の鼓動にコエンザイムQ10を必要とします。アメリカでの早期死亡の主因は心臓病で、免疫機能の低下と関わりのある癌がその次を占めています。私がコエンザイムQ10の摂取をお勧めするのは、このためです。
リポ酸
「身体は酸を必要とする」と言うと誤解を招きがちですが、酸の名称は化学構造から来ているものであり、体内を「酸性化」する物質を指している訳ではありません。リポ酸も抗酸化物質の一種であり、身体の保護に不可欠な栄養素です。
リポ酸は、「最強の抗酸化物質」と呼ばれるグルタチオンの生成を促します。身体に溜まった毒素を分解・排出する際に中心的な役割を果たすのがグルタチオンであり、不要な細胞の損傷を引き起こす活性酸素を除去し、免疫防御のサポートを行います。さらに、リポ酸は血糖代謝と神経の健康にも欠かせません。
ヒアルロン酸は、私たちが乳児期に最も多く保有している栄養素で、加齢に伴い生成量が減少します。赤ちゃんのみずみずしく輝くような肌や、体の柔軟性は、このヒアルロン酸の働きによるものです。
ヒアルロン酸は、肌、髪、爪、関節、眼、心臓血管系の健康に重要な役割を果たし、体内の天然潤滑油として作用します。この栄養素は外用することも、内服することも可能です。近年、その効果への認識が高まり、しわ取りの治療として皮下への注入や、関節の痛みを緩和するためにヒアルロン酸の関節内注射が広く行われています。
まとめ
3種の栄養素(コエンザイムQ10、リポ酸、ヒアルロン酸)は、日々のアンチエイジング対策に欠かせません。いずれの栄養素も、エネルギーを増進させ、老化を抑制し、若々しく活力に満ちた生活を送るための鍵となります。健康上の問題が発生したり、疲れやすくなるのは加齢による衰えだとあきらめないでください。胎児の頃から身体で生成されて来た「3大栄養素」を補給しましょう。3大栄養素の摂取は延命効果をもたらすことも科学的に証明されています。
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姿勢改善のコツ
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1.猫背にならないように気をつけましょう。胸を張り、あごを引いて、うつむかず、常に良い姿勢を維持することを意識しながら行動しましょう。
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2.頭を糸で天井に向かって引っ張られているイメージを持つことにより、正しい姿勢が作りやすくなります。
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3.長時間座って仕事をする方は、時々立ち上がり、ストレッチをしたり、手足を振りましょう。
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4.体幹トレーニングを日課として取り入れましょう。体幹を鍛えることで、正しい姿勢を維持しやすくなります。
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5.人間工学設計の枕や固めのマットレスは、寝ている間にも良い姿勢を保つ上で役立ちます。
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